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2010.6.11/12/13  クロード・レジ演出『彼方へ 海の讃歌』(仏語)字幕翻訳 @静岡県舞台芸術センター

『彼方へ 海の讃歌』

演出:クロード・レジ
作:フェルナンド・ペソア
出演:ジャン=カンタン・シャトラン
6月11日(金)、12日(土)、13日(日) 18時30分開演stage14973_1.pngのサムネイル画像
舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
上演時間:110分

 

作品について

御年86歳、第一線で走り続ける
フランス演劇界の重鎮、静岡に降臨!
名優ジャン=カンタン・シャトランとともにアートの臨界点を突破!

アート界のワールドシーンで燦然と輝く巨星クロード・レジ。表現意欲は衰えることを知らず、その作品はますます過激に研ぎ澄まされています。レジ作 品の特徴はなんと言っても舞台の暗さ!見えるか見えないか、そのギリギリのところで勝負するのがこの演出家がこだわってきた挑戦です。レジの作品がフラン スで上演されるときは即刻ソールドアウトになるのが定番、そのくせ観客の3分の1は必ず途中退場するという"伝説"もまた、観客の胸を騒がす定番になって います。気骨溢れる筋金入りのアーティスト、クロード・レジの歴史的な日本初公演を支えるのはスイスの名優ジャン=カンタン・シャトラン。渾身のパフォー マンスによって、アヴィニヨン演劇祭2009では多くの演劇人に絶賛された作品が早くも静岡に。

あらすじ

銀色の海のただ中に、波止場だけが突き出ている。そこに男が一人たたずみ、海に思いを馳せる。文明を逃れて地の果てにある野蛮を夢見る。波止場に立ちつくし、一歩も動かないまま、壮絶なインナートリップに身を任せていくのだが...

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クロード・レジ

演出家。
1923年生まれ。特定の劇場や劇団に属することなく、独自の理念で、主に同時代の作家の作品を上演し続けている。52年から活動をはじめ、初期にはガル シア・ロルカやメーテルリンクなどを演出していたが、60年代にマルグリット・デュラスの作品と出会い、『イギリスの恋人』(1969)などを演出。さら に65年からはピンター、オズボーン、ストッパードなど英米の作品を手がけ、70年代以降はナタリー・サロート作品上演の一方でペーター・ハントケ、ボー ト・シュトラウス(『再会の三部作』1980)などのドイツ語圏戯曲の紹介に勤める。メーテルランクの『内部』(1986)やアンリ・メショニック訳の聖 書の一部をもとにした『賢者の言葉』(1995)では言葉や声に関する徹底した探求の成果が見られた。近作ではノルウェーの現代作家ヨン・フォッセの『だ れか、来る』(1999)やサラ・ケイン『4時48分サイコシス』(イザベル・ユペール主演、2002)などで話題を集めている。81年以降、パリ国立演 劇学校(コンセルヴァトワール)で教鞭を執り、また著書によっても、多くの若い演出家や俳優に影響を与えている。

フェルナンド・ペソア(1888-1935)

ポルトガル出身の詩人。
リスボン生まれ。5歳のときに父親を亡くし、母親が南アフリカの領事と再婚したためダーバンへ移り住む。ダーバンで教育を受けた後、ポルトガルへ戻り大学 で学ぶ。「ペソア」という名前以外にも、「カエイロ」「レイス」「カンポス」などの異名で創作し、それらの異名ごとに独自の作風をもつことで知られる。生 前はわずかな理解者しか得ることができなかったが、死後、その膨大な遺稿が刊行されるにつれ、大きな注目を集めるようになった。現在は20世紀前半の代表 的な詩人と評価される。邦訳に『ポルトガルの海-フェルナンド・ペソア詩選』(彩流社)、『不安の書』(新思索社)などがある。