Facebook Français English Contact HOME

2016.06.22.  「日本文化が西洋のファッションに大きな影響」「講演から」欄(8面) @繊研新聞

経営コンサルタント ピエール・ボードリー氏(下)

「まいにちフランス語=NHKラジオテキスト3月号」掲載のインタビュー要旨(企画構成・芳野まい)から。

 

 日本人の衣服の作り方は、確かに違います。私たちは服を体に合わせます。日本人は服を体に合わせません。日本の衣服は平らに畳んでたんすに入れられます。そうです、きものです。最初、三宅一生、川久保玲、山本耀司...も「包むもの」から出発したのですが、それはだぶだぶとしたものではなくて、きものから着想を得たものです。その当時、西洋の文化を消化し、自国の文化に対する劣等感を捨て、爆発的な二つの文化の融合を果たしたのです。

 今日ではもっと強い影響があります。フランスのデパートの有名バイヤーがアイデアを求め、サンプルを買いに原宿にやってきます。とても影響を受けているのです。コスプレや漫画などの影響が...。アニメ風のファッションはあらゆるところでまねされています。全ての"カワイイ"ファッション...。世界全体ではないですが、どこかにこの"カワイイ"面があります。シャネルの商品だって"カワイイ"部分があります。ユーモアだけではなく、何十万円もするバッグにも"カワイイ"部分、漫画っぽい部分を入れるのです。30年前では考えられないことです。ですから日本にはとても影響力があったし、今でもあるのです。