フランスに「ヴィアジェ」という不動産売買システムがある。
家やアパルトマンを持っている高齢者が、「自分が死ぬまでそこに住み続ける」という条件で、格安で不動産を売りに出す。売買契約が成立すると、買主は売主にまずまとまった金を支払い、それから毎月、定額を支払う。売主にとってのメリットは、生きているあいだの住まいを確保でき、老後のためにまとまったお金が入り、さらに月々決まった収入ができる、ということだ。
買主にとっては、格安で不動産が手に入ることがメリット。が、どれくらい「格安」になるかは、「売主がいつ亡くなるか」による。こんな話もある。フランスで最年長だった女性が122歳で亡くなった。この女性は90歳のとき、ヴィアジェのシステムでアパルトマンを売る。が、途中買主の方が(普通の寿命で)先に亡くなってしまい、買主の奥さんが、女性が亡くなるまで月々の支払いを続けた。
きくからにドラマが生まれそう!...とマンガHONZ で書いた、ら、
https://post-v.honz.jp/sys/articles/preview/-/41236
公開中の「パリ3区の遺産相続人」では、予想を上回るストーリーがこのシステムに絡まって、展開される。
http://souzokunin-movie.com/