BOOK|「日本について、職業について、フランス語で学び、伝える」教科書
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BOOK|「日本について、職業について、フランス語で学び、伝える」 世界に向けた教科書 『CHOSES QUI FONT BATTRE LE CŒUR(心ときめきするもの)』
人はなんのために言葉を学ぶのか。いろいろな目的がありますが、ひとつは、自分自身について、そして自分の活動について、伝えることだと思います。 フランス語教科書『CHOSES QUI FONT BATTRE LE CŒUR(心ときめきするもの)』(※)は、「日本について、職業について、フランス語で学び、伝える」ために誕生しました。
監修者の芳野まい氏自ら、本書に込めた思いを綴る
「フランス語の購読教科書を作りませんか?」と、大学向けの語学教科書を出版する弘学社からお話があったとき、最初はお断りしました。ありがたいお 話でしたが、フランス語購読の教科書は、フランスの事情を紹介する内容が多く、面白く書ける気がしなかったのです。ですが、帰り道に考えました。「フラン スではなく日本について発信するための教科書を、つくってみたらどうだろう。その人しか語れない内容を熱く語る専門家を集めて」と。帰宅後すぐメールを送 り、弘学社の編集者からもその夜のうちに「やりましょう」と返事がきて、教科書づくりがはじまりました。
それから約2年の月日をかけ、教科書が完成しました。前半は「日本の食」や「マンガ」など身近なものがテーマ。なぜいま海外で人気があるのか。その 魅力とは。フランス語で学びながら、考えます。後半は、もう少し抽象的な内容で、「読み解き、育て、見(魅)せる」プロデュース(編集)のプロセスについ て語っています。言葉でなにかを伝えることとは、つまり、このプロセスをたどることだからです。
装丁やレイアウトも、教科書としては異色。本文の紙はうす水色、文字は濃紺です。電車のなかで読んだり、鞄からちらっと見えたりしたときに、うれしく感じてもらえればいいなと思っています。
学習院大学大学院 人文科学研究科助教。東京大学教養学部を卒業後、同大学院総合文化研究科地域文化研究(フランス)博士課程に進学。パリ第四(ソルボンヌ)大学フランス文 学科DEA取得。フランス20世紀初頭の作家、マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』を読み、フランス文学の研究を志す。舞台映像の世界で、フラ ンス語・英語作品の翻訳や台本を手がけている。
『CHOSES QUI FONT BATTRE LE CŒUR(心ときめきするもの)』
著者|芳野まい他
出版社|弘学社
価格|2400円
第1章 和菓子 伊藤郁(虎屋和菓子職人)
第2章 映画 シリル・コサルドー(パリ在住映画評論家)
第3章 アニメ アレクシー・ユノー(パリ在住アニメ評論家)
第4章 しょうゆ 茂木潤一(Kikkoman Foods Europe B.V.オランダ)
第5章 日本の食 坂西理絵(株式会社 料理通信社 代表取締役)
第6章 フランス料理 土井原英治(パリLe sot l'y laisse オーナーシェフ)
第7章 照明 石井リーサ明理(パリ在住照明デザイナー)
第8章 用の美 栗原一栄(パリ日本文化会館)
第9章 お香 鳥毛逸平(日本香堂)
第10章 建築 ミズコ・ウーゴ(建築家、学習院女子大学准教授)
間奏の章 スウェーデン イルヴァ・リンドバーグ(ウェンショッピング大学准教授)
第11章 ビューティー 牛山大(ハリウッドビューティーサロングループ代表取締役社長)
第12章 マンガ 夏目房之介(マンガ評論家、学習院大学教授)
第13章 マンガの編集 佐渡島庸平(マンガ編集者、コルク代表)
第14章 出版エージェント 鬼塚忠(アップルシード・エージェンシー代表)
第15章 現代アート 堤たか雄(一般財団法人セゾン現代美術館代表理事)
第16章 折形 佐藤武司(Rightning Paris 代表)
第17章 祭り 宮本芳彦(宮本卯之助商店代表取締役)
第18章 研究開発 館脇政行(元ソニー株式会社)
第19章 交渉 沼田隆一(国連開発計画<UNDP> 上席調達アドヴァイザー)
第20章 香りのエヴァリュエーション 小林寛信(ステラ・ラボラトリー株式会社代表)
フランス語監修 大澤啓(東京大学総合研究博物館インターメディアテク)
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