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2016.06.08  「強烈でちぐはぐなものが調和する日本」「講演から」欄(7面)@繊研新聞

経営コンサルタント、ピエール・ボードリー氏へのインタビュー「まいにちフランス語=NHKラジオテキスト3月号/企画構成・芳野まい」の要旨から。

 

 フランスで日本のデザイナーが活躍を始めたのは森英恵がパイオニアで、最初に「パリできちんとオートクチュールの仕事をしていた人」の一人です。フランスのオートクチュールの記号やシステムを学んで、その内部に入り込みました。1972年から73年、74年以降、日本は「創り出す」国だった。三宅一生や山本耀司、コムデギャルソンの川久保玲がいて、さらにパリにいたケンゾー(高田賢三)。彼は(日本とフランスを)股にかけていたから忘れられがちですけれど、たくさんのものを作りました。ほかにも大勢、山本寛斎ら。山本寛斎は日本文化の一部を取り上げて作り直しました。私にとってこれはとても興味深いもので、日本の活動再開の基盤となるべきものです。安土桃山文化、歌舞伎、能...この人目を引き、派手で、輝く、カラフルなすべての部分...。この国はこんなにカラフルで強烈でちぐはぐなものが、ある種の調和を奏でる珍しい国の一つです。これを心地よい方法でなし遂げる文化はほとんどありません。